雑貨店の基準となる商品在庫高のデータってありますか?
Q:他店の在庫データってありますか?
ギフトショーのセミナーは、わかりやすく、たいへんためになる内容で勉強になりました。現在、雑貨の売場を計画中なのですが、質問があります。
・一般雑貨店の基準となる商品在庫高のデータ等ありますか?
・商品在庫金額の出し方について教えてください。
(ギフトショーセミナー参加M様/家具店に雑貨売場導入準備中)
A:商品やコンセプトの違う他店データはほぼ使えません
雑貨ショップの「商品在庫金額」のデータということでしょうか。残念ですが、雑貨店と一口に言っても様々なショップのスタイルや事情(条件)*があり、一概に適正な在庫高というものがありません。
*高額なアンティーク雑貨の場合、低単価な文具、輸入食品(菓子)が多い場合、アクセサリーやバック等トレンド、季節軸での改廃が頻繁な場合。委託商品がある場合など。
今回は、導入時の商品仕入れの金額(在庫高)をある程度、確定されたいということだと思いますので、まず「スタート時の売場でのベストな商品在庫高」を確定しましょう。
方法としては
1. 売場の商品展示スペース(サイズ)の決定する。*什器やその棚のサイズや枚数も。
2. 仕入れる予定の商品の決定(具体的な商品アイテムまで)。
3. 1のスペースに、2の商品のサイズをあてはめ、在庫量(種類、個数、金額)を確定する。*簡単な図(棚割表)を描くことで、ディスプレイや店頭の商品構成のチェックにもなります。
4. 3の総額を計算する。
という方法が精度の高い「スタート時の店頭在庫高」を検討する方法です。
注意点としては、ストック(非露出在庫)を過剰に持たないないようにすること。まだ売場がスタートしていませんので、全ての商品の売れ行きが予測しにくい状態だと思います。何か特殊な事情がない限りは、最低数量(ミニマム・ロット)の仕入れをおすすめします。
売れてしまって、在庫がなくなることが心配だということでも、取引先に在庫があれば、発注後2-3日もあれば納品が可能なのが、今の日本の物流システム(素晴らしい!)だと思いますので、安心してください。
また、おうおうにしてその商品のベストな店頭在庫量が取引先(仕入先)の最低取引数量(仕入ロット)に満たない場合がありますが、その場合は、取引先の仕入れ条件の数量で仕入れざるをえないでしょう。
何かのデータや事情の違う他店の数字を中途半端に参考にするよりも、まずはシンプルにスタートの時点で、自店の売場にどれだけの商品種類数、数量が必要なのかをしっかり算定されることが大切だと思います。
そうすることで結果的に、ムリやムダのない導入(開業)予算計画を立てられることになるでしょう。
2006/10/06 NO.542931
富本雅人